鈴木良雄 & BASS TALK

2017・3・25 熊谷市スペース1497

 今晩は、待ちかねていた鈴木良雄とベーストークが熊谷のジャズカフェにやって来るので、夕食はレトルトカレーにした。これは地元の八木橋デパートで見つけたものである。ラベルに「小南農園」とあったので買い求めてみた。その中には「紀州みかん」が仕込まれていて、単に酸味が強いカレー味であったが、言葉で説明するのは難しいので、ご興味のあるかたはお試しください・・・

 食べ終わって、息子の運転でそそくさと出かけた。

 丁度リハーサルが終わったところであったが、馴染み客なので中にいれてくれた。

早速、Chinさんにご挨拶したら、今日は新曲を演奏すらから楽しんでくださいと言った。

そのせいもあるのか、フルートの井上信平さんとピアノの野力奏一さんが、最後の音合わせを続けていた。

 実は、鈴木良雄さんの祖父・政吉は、日本で最初にバイオリンを制作販売した方だそうで、そのドキュメンタリー・タッチのドラマが放映された。暫くして宮沢賢治のチェロのことを鈴木さんに尋ねたら、この政吉さんが製作した高級チェロの一本であることが判った。

 今回、その写真を2枚プリントしてきて、その一枚を鈴木さんに差し上げ、残りの一枚に鈴木さんのサインをもらった。鈴木さんも喜んでくれた・・・

 私が、初めて鈴木良雄とベーストークに出会ったのは、何年前になるだろう。2月末の寒い晩にこのスペース1497で初めて演奏を聴いた。その時、息子がハッピーバースデーを演奏してもらい、息子が多いに感激していたのを思い出す。

 それ以来のフアンですが、お互いに随分と歳を重ねてきた。この写真の信平さんも椅子に腰を預けてフルートを吹いているではないか・・・これまでの信平さんは、すっくと立って演奏していた。

 ピアノの野力奏一さんは、アレンジャーや音楽プロデューサーとして活躍していて、何処かあどけなさの残る愛嬌のある方である。それでも息子のCDにサインする時には、メガネを取り出していた。そして今日は、奥様を伴ってやって来ていた・・・野力さんのピアノは、お酒を召し上がるほどに、滑らかに歌いだすことを私は知っている。帰りは、奥様の運転なのであろうか・・・

 パーカッションの岡部洋一さんは、寡黙な方なようで、これまで何度となくお会いしているが、あまり言葉を交わしたことがない。でも、いつも熱くて長いソロ演奏を聴かせてくれるのが楽しみである。

 特に今夜のドラムの低音は、椅子を通して私の体にズシン・ズスンと、その熱い想いが響いて来るのを感じた・・・

 スペース1497のステージは、板張りで私の足元まで繋がっていた。岡部さんの足元を見ると靴を脱ぎ、その足をドラムのフッド・ペダルに乗せ、自分の感覚を直に伝えようとしているように見えた。

 目をつむった彼の脳裏には、どんな景色が映し出されているのであろうか・・・

この無我の境地から繰り出されるリズムのうねりが、直に伝わってくる距離感と空間の中に身をおいて、眼をつぶって聴いていた・・・

 「岡部洋一は、世界で三本の指に入るというサックス奏者デビットサンボンに請われて、ブルーノート東京で共演した。それから彼に気に入られて再度ブルーノートで共演しましたよ。」とChinさんが話してくれた。

<今夜のセットリスト>

 サンテミリオン

  ニューヨーク・ブルー 

  イースタン・タウン

  ザ・カイト 

  モナリザ

  オータム・エンブレス

  カヌー

  コマ

  新宿

  キースジャレットの曲

  ウインター・デイブレイク

 今夜もバーボンを呑みながら、楽しい時を過ごした・・・

私は、眠れない夜などベーストークの「Dancing Luna」のアルバムを聴きながら床に就く・・・いつも最後の曲を聴いた覚えがない。昔のLPレコードなら、擦り減るくらい聴いたことになるだろう。

 ライブが終わった時、私は立ち上がって拍手した・・・すると会場の皆もスタンディング・オーベーションをしてくれて、大いに盛り上がった。それに応えてのアンコール曲の演奏には熱気がこもっていた・・・ 

 3月20日は鈴木良雄さんの誕生日で、横浜のレンガ倉庫でのライブのお誘いがあった。そこには参加できなかったので、誕生日の祝いにとジャックダニエルを持参して差し上げた・・・鈴木さんのこの笑顔、好いですね。

 すべての演奏が終わって、フアンとの懇談の時間になった・・・熊谷にも鈴木良雄とベーストークが大好きなフアンがいるが、宇都宮からやってきた強烈なフアンがいた・・・昨年の8月に市役所前の「ジャンゴ」で行われた「鈴木良雄と山本剛のライブ」でもお見かけした人だと思い話しかけると、やはりその人であった。

 ふと見ると机の上に譜面が置いてあった。それは私の大好きな「駒」と新作「カヌー」であった。記念に写真撮影の許可を得て写した。

 新作「カヌー」はカナダの雄大な河をくだるカヌーから眺める景色をイメージして作曲したという・・・